なんとかの真珠シリーズ。今回は「バイエルンの真珠」バンベルクです。

ヴュルツブルク郊外のシュロスホテル・シュタインブルクに宿泊し、翌日はバンベルクに向かいました。と、ここでいきなりですが、あるなしクイズです。

バンベルクにあって、ヴュルツブルクにないものは何でしょう。これだけでわかったらすごいです。東大王で言ったら、東言さんの地球押しレベルです。M-1のウエストランド風で言ったら「もうわかりました。正解は夢!」と言ったところでしょうが、残念ながら不正解です。ヴュルツブルクにだって夢はあります。

続いて、クロアチアのドゥブロヴニクにはあって、ザグレブにはないものは?「向上心!」というわけではありません。ザグレブの人達にだって向上心はあります。

最後に、ブダペストにはあってブカレストにはないものは?「さすがにうざい!警察に捕まり始めている!」ではありません。ブダペストは全然うざくありません。とてもいいところです。

正解はというと、「~の真珠」という別名を持っているということです。ドゥブロヴニクは「アドリア海の真珠」、ブダペストは「ドナウの真珠」、そして、今回のバンベルクは「バイエルンの真珠」と呼ばれています。実はこの「なんとかの真珠」というのは、ヨーロッパには非常に多くて、私が今まで行った場所でいうと、スロベニアのブレッドなんかは「アルプスの真珠」だったり、オーストリアのハルシュタットなんかは「ザルツカンマーグートの真珠」または「オーストリアの真珠」だったり。しまいには、アルザス地方のリクヴィルに至っては「葡萄畑の真珠」なんてのもあるみたいで、なんかもうここまでくると意味合いが変わってきそうです。「森のバター」とか「海のミルク」並みです。

前置きが長くなってしまいました。すいません。ということで、今回は「バイエルンの真珠」バンベルクです。

この記事の対象者は

バンベルクに行ってみたいと思っているが、以下のことが不安で躊躇されている方。

・車で行く場合、Low Emission Zoneなどの制約はあるのか?また、駐車場情報は?

・そもそもバンベルクってどんなところなの?見どころは?

・街を一望できる撮影スポットはあるのか?そこからどんな写真が撮れるの?

こんなところでしょうか。それでは、いってみましょう。

今回のお話は、前回のヴュルツブルクの続きです。2023年2月のことです。ヴュルツブルクからは車で行きました。車で1時間ちょっとの距離です。ヴュルツブルクと同じく、バイエルン州の街になります。

バンベルクの旧市街は、第二次世界大戦の戦禍を免れた街だそうで、古くからの街並みが残っていて、世界遺産に登録されています。ドイツ人にとっては、古都としてある程度有名な街のようです。

場所はというと、ニュルンベルクの北、ヴュルツブルクの東といったところでしょうか。ロマンティック街道沿いではないのですが、その代わりと言っては何なんですが、古城街道というこれまた同じようなコンセプトの街道に属しています。何とか街道に属していると言っても、決して便利なところではなく、むしろちょっと行きにくいなというところに位置しています。ニュルンベルクとヴュルツブルクの間は、ドイツの特急ICEが運行していますが、そのルートからは外れてしまうためです。そのぶん、街自体は、のどかな感じがするところでした。

さて、私は車で行ったのですが、そうなると、恒例のLow Emission Zoneの調査から始めます。はい、今回のバンベルクもLow Emission Zoneの制約はありません(2023年2月時点)。したがって、スティッカーも必要ありません。

目指した駐車場はここです。Tiefgarage Konzert- und Kongresshalleというところです。前日のヴュルツブルクで、ちょっと街中に入り込んでしまったかな、という思いもありましたので、若干弱気に少し街中からは離れたところです。が、結構、ここよかったですよ。

①アプローチの容易性 ★★★

この評価項目は、私は高速道路を下りてから一度も停車することなく、入庫できることをベストとしています。その意味では、かなりベストに近いです。高速道路を下りたら、確かに信号があって止まったかもしれませんが、郊外型の信号(つまり歩行者がいるわけではなく)で、ほとんど気にならなかったです。1,2回くらい止まっただけで、簡単にたどり着くことができました。高速道路を下りて、6、7分くらいですかね、ここまでの運転はストレスはほとんどありませんでした。

入口はこんな感じで広々しています。この前の道も、ほぼ車通りはありません。静かな住宅地のなかにありますが、住宅地だからと言って、狭い道路ではありません。車はほぼ走っていないのに、広い通りです。どうやら、コンサートホールの駐車場のようです。だけど、駐車場は24時間オープンです。

このように地下に入っていくタイプとなっております。

②移動の容易性 ★★☆

確かに、ここから観光の中心となる旧市街へは、少し歩かなくてはなりません。マキシミリアン広場まで徒歩14分くらい。旧市庁舎までも同じく徒歩14分くらいです。これをどう見るかですが、私は、川沿いを散歩がてら気持ちよく歩いていきましたので、全然気になりませんでした。私の場合は、街中を運転するほうがよっぽどストレスを感じる人間なので、ここで十分満足です。

③安全性 ★★★

地下駐車場ですし、セキュリティは特に問題なさそうです。地下だからと言って暗いわけではなく、照明もしっかりあって、十分明るいです。そして、周りも閑静な住宅街の雰囲気でしたので、これまた大丈夫そうです。壁などにも落書きがあるわけでもありませんでしたし(これは周辺の治安を確認するときに、考慮する点です)。コンサートホールなので、割と高尚な方々が訪れる場所なんだと思います。

④支払い・料金 ★★★

入口で駐車券を取って入庫し、戻ってきたときに精算機で精算するタイプです。特に問題ありません。

値段も安い部類だと思います。1時間1ユーロ。そして一日最大の打ち切り料金が8ユーロです。結構良心的な価格設定だと思います。(2023年2月時点)

⑤空き具合 ★★★

中は、かなり広くて、ガラガラです。コンサートホールでのイベント開催状況によって左右されるのかもしれませんが、それでもかなり広いので、まず空いてるんじゃないかなと思います。

ちなみに、このようにちゃんと無料トイレも設置されています。下写真でいうと、左奥のほうにトイレの扉があります。よくが海外であるのは、こういった壁あたりに落書きがあったりするのですが、ここはありません。真っ白な壁です。

ということで、早速この地下駐車場から出て、街のほうへ歩いて行ってみます。町へ向かって歩いていくと、途中で、右側に川が出てきます。このあたりから、対岸の丘の上に、修道院らしき建物が見えます。ん?ということは、もしかしてこの街も、例によって「川が流れていて、その手前に旧市街、対岸の丘の上に城や要塞の類の建物があって、それを写真撮るか、またはそこに上って写真を撮る」というあのパターンの街?という考えが頭をよぎります。

まずは、川沿いを歩いて旧市街を歩きます。途中まではこんな感じの気持ちのいい散歩道です。

残念ながらこの川沿いの道は、途中で終わってしまいます。そこからは、グーグルマップを見ながら、まずは旧市街にあるマキシミリアン広場を目指します。下写真がそのマキシミリアン広場です。日曜の午前中だったので、かなり空いています。

近くをウロウロしてみました。上記のマキシミリアン広場から、旧市庁舎のほうへ(つまり川のほうへ)行くのが正解なんでしょうが、基本的に、観光でウロウロする場合は、「正解じゃないほうにまずは行ってみて、その先を確認してから戻ってきて、満を持して正解のほうへ行く」が基本的な動きだと思っていますので、まずは、じゃないほうエリアに行ってみました。この動きは、RPG(ロールプレイングゲーム)でのダンジョン攻略の動きと同じということです。

このエリアで目についたのは、このHauptwacheと呼ばれる建物くらいでしょうか。この建物の写真だけ撮って、戻ります。ダンジョンだったら、ここで宝箱をゲットして、また戻るという動きです。

満を持して、正解ルート(つまり川方面へ)へ行ってみます。途中に教会がありました。聖マルティン教会(Kath. Kirche St. Martin)というそうです。

この教会、外見もそれなりに立派ではありますが、とはいえ、そこまで特筆すべきものでもないかなあと思っていましたが、中は非常に綺麗です。こういうの、ロココ調っていうんでしたっけ?あまり見かけないタイプです(言うほど、たくさん教会に入ったことがあるわけではないのですが・・)。ここは綺麗なので、外見で判断せず、中に入ってみた方がいいと思いました。教会なので、無料です。

川にやってきました。先ほど、もしかしたらこの街も、例によって「川を挟んで丘の上に要塞(や城)類がある」パターンなのでは?というお話を致しました。まあ、大きくは外れてはいないのですが、ちょっとだけ他との違いがあります。その対岸に渡る橋のところが、ちょっとした中洲になっていて、そこには下写真のような一風変わった建物があります。これが旧市庁舎です。

おー、これは珍しいパターンです。建物もなかなか格好いいです。もちろんここでも、撮影のべスポジを探します。おそらく渡り切った後、左のほうへ行き、下マップのGeyerswörthstegと書いてあるあたりから撮影するのが、正解だと思います。

後は、このあたりの趣がある街並みを写真に収めるには、橋を渡り切った後、振り向いて写真を撮るのもなかなかいい感じだと思います(下写真)。ていうか、この写真の右手に映り込んでいると思いますが、やっぱりこの街にもKäthe Wohlfahrt(ケーテ・ウォルファルト)というクリスマスショップがあります。このお店は、ドレスデンの時に、「ドレスデンのクリスマスマーケットの雑貨系の店で売られているものは、結局はドイツ各地のKäthe Wohlfahrtで買うことができる」と言っていた、あれです。私はここでは買っていませんが、ここで買っても免税書類は作成してくれるはずです。

旧市庁舎の北側のほうにも、このような水色の美しい建物があったりします。この建物なんかは、なんて言うか、テーマパークにありそうな感じです。建物目線では、誉めらているのか、(チープに見えると)けなされているのか、どう捉えられるのかは、わかりませんが、綺麗な状態に保たれているという意味で、私としては、褒め言葉のつもりです。

続いて、バンベルク大聖堂にやってきました。これもなかなか立派な建物です。この一帯は、ちょっとした広場になっていて、広場に面している建物はどれも立派です。

中に入ってみました。左のほうにミュージアムの入口らしきところもあり、その中は有料のようですが、単に大聖堂の中に入るだけなら、無料です。中はというと、(さっきの教会と違い)外見通りの内部という感じです。外見が立派で、中も同様に立派ということです。想像通りということです。先ほどの聖マルティン教会のようなギャップ萌えはありません。

下写真は、大聖堂の広場を挟んだ向かい側にある、新宮殿(Neue Residenz)です。と言っても、そこまで新しいわけではなさそうです。なんか、新宮殿と言ってしまうと、価値が下がってしまいそうで、なんだか可哀そうな気がします。新宮殿ということは、きっとどこかに古い宮殿もあるのでしょうけど、その場合は、そっちを旧宮殿、でこっちを宮殿と呼べばいいのにな、とか思ったりします。

名前のせいだけではないですけど、あまり惹かれなかったので、中には入らず、高台から市街地を望める撮影ポイントを探します。結局は、中洲があるなどの若干の違いはあるものの、いつもの「この手のパターン(=川があって対岸に丘があっての、というやつです)の街」の攻略法通りの動きということです。新宮殿の右側の道を進んでいきます。

すると、道なりは右にカーブしますが、そこを、新宮殿の敷地に沿って上がっていける歩行者用の道がありますので、ここを入ります。

更に、ここが一番わたりにくいのですが、「右に行くと、Michelsberg」という看板のところを右に入ります。下写真のまるで何かの敷地に入るような小路です。

しばらく登っていくと、先にはMichelsberg monastery(ミヒャエルベルク修道院)という修道院が見えてきます。そこが、目指すべき撮影ポイントです。

登り切りました。残念ながら工事中ですが、ここに来た目的は、バンベルクの街並みを撮影するためなので、あまり気にはなりません。ちなみに、この修道院は、今日の一番最初に、駐車場付近から川の対岸に見た建物ということになります。

ここから撮影できる写真は、こんな感じになります。修道院が工事中ということよりも、天気が曇っているのが非常に残念です。まあ、こればかりは、どうすることもできないので、仕方ないですね。ということで、ここが、今回のバンベルク観光のゴール地点です。

こうやって眺めていると、確かに古い建物が残っていて、綺麗な街ですね。ただ、正直、狭いです。そして、どちらかというとのどかな雰囲気が漂っています。ですので、都会には疲れてしまって、のどかなところで、ゆっくりと観光しいたいな、という方には適している街だとは思いました。

今回の旅は以上となります。今回も少しでも、どこかの誰かの手助けになれば幸いです。ではまた。

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