ドイツ・ヴュルツブルクを駆け足で観光
前回は、シュロスホテル・シュタインブルクという古城ホテルの様子をお伝えしました。が、実はこのホテルに到着する前、ヴュルツブルクという街も少しだけ観光しております。というのは、そもそもシュロスホテル・シュタインブルクは、ヴュルツブルクにありますので。だいたい行かれる方はセットで、となるはずです。今回は、そのヴュルツブルクを巡って来た様子について、書かせて頂きたいと思います。ただ、いつも長いと言われてしまうので、今回はだいぶ、巻きで行きたいと思っています。まあ、巻きもなにも、そもそもそんなに長時間滞在しなかったので、短くなるはずです。
この記事の対象者は、
ヴュルツブルクに行ってみたいと思っているが、以下のことが心配で躊躇されている方。
・車で行く場合、Low Emission Zoneなどの制約はあるのか?また、駐車場情報は?
・そもそもヴュルツブルクってどんな観光地なの?他の観光地と比べてどうなの?
・おすすめの撮影スポットは?どんな写真が撮れるの?
・(私と同じように)時間があまりとれないが、マリエンブルク要塞まで登るべき?
等々です。私のようなアベレージ人間が思った感想を、感じたままに、綴っていきたいと思います。
2023年2月下旬に、ヴュルツブルク郊外にあるシュロスホテル・シュタインブルクという古城ホテルにチェックインする前に、少しだけ観光してきました。ですので、主目的ではなかったので、はっきり言って、(観光については)ほとんど下調べもせずに行ったという状態です。けれども、車で行ったので、そう、車で行くときは、お約束のLow Emission Zoneについてくらいは調べて行きました。Low Emission Zoneについては、以前の記事をご参照くださいませ。
そして、このヴュルツブルクについて調べたところ、2023年2月時点では、Low Emission Zoneに関する規制は見当たりませんでした。実際に、行ってみても、あの標識(これまた上に貼った記事内を参考にしてください。Umweltとか書かれた赤丸のやつです)は見かけませんでした。ですので、2023年2月時点では、スティッカーは不要ということになります。
ちなみに、調べるときは「都市名 Low Emission Zone」で検索する、ということをしますが、ヴュルツブルクは、Würzburgと表記しますので、üなんて打てないじゃないか、という方は、代わりにWuerzburgで検索してください。
さて、ヴュルツブルクという街について、簡単に触れておこうと思います。
ヴュルツブルクは、ドイツの真ん中よりやや南あたりに位置する地方都市で、フランクフルトとニュルンベルクの間くらいにあります。一応バイエルン州に属します。バイエルン州のボスと言えば、言わずと知れたバイエルン・ミュンヘンで有名なミュンヘンなわけなんですが、実際にはミュンヘンからはだいぶ離れています。そんなせいかどうかはわかりませんが、バイエルンの一部というよりは、フランケン地方の中心都市といったほうが、しっくりくるのかもしれません。

そして、ロマンチック街道という名前は聞いたことがある方も多いかと思います。ロマンチック街道は、ドイツでも有数の人気観光ルートで、お城とか中世の街並みとかが多く点在しているルートとして、その名が通っています。そのロマンチック街道の始点が、このヴュルツブルクというわけなんです。ちなみに、終点は、ノイシュバインシュタイン城で有名なフュッセンですね。
というのが、私が知っているヴュルツブルクに関する知識の全てです。この、フランケン地方の中心都市で、ロマンチック街道の始点であるヴュルツブルクに行ってまいりました。
2023年2月下旬に車でスイスからヴュルツブルクへ向かいました。スイスから国境を越えて行ったわけなんですけど、ここで、初めての体験があったので、まずはその体験についてお伝えしておきたいなあと思います。私は、車でよくスイスからシュトゥットガルトに行くので、途中まではいつもと同じルートです。国境超えも同じところ(Thayngen)を通過します。スイスからドイツに入るときは、基本的にはほとんどノーチェックで通過します。ごく稀に、運が悪いと、税関の人に止められ、質問を受けることがあるくらいで、あったとしても、この国境でのみ行われるものだとずっと思っていました。が、今回は、国境はいつものようにスルーした後、ドイツ国内の高速道路のパーキングエリアでトイレ休憩をしていたところ、ドイツ税関の人が乗った車が隣に停まって、パスポート確認やら車の中のチェックやら、現金いくら持っているんだ?と言った質問を受けました。ボーダーじゃないですよ、ただのドイツ国内のパーキングエリアです。しかも結構走ったと思います。このパターンは初めてです。こういうこともあるんだと、このとき初めて知ったので、皆様も、入国後も気を抜かずにいたほうがいいですよ、ということをお伝えしておこうと思いました。まあ、現金いくら持ってるかって言われても、10,000ユーロ以上持っていれば問題でしょうけど、私の場合は、財布見せたら、70ユーロしか入っていませんでした、逆に恥ずかしいくらいです。これはワールドカップの時の本田圭祐さんの解説、アディショナルタイム「な、ななふっーん?!」ばりの「な、ななじゅーう?!」くらいの、税関職員もびっくりだったと思います。いいんです、私の旅は、そんなもんです。貧乏くさくてすいません。
すいません、また話が脱線してしまいました。ヴュルツブルクの話に戻ります。
まずは私が利用した駐車場情報のお話をします。私は、このヴュルツブルクには、土地勘が全くなかったので、Google Mapで調べて、Kranengarageというところを、GoogleMapのナビにセットしていきました。下地図でいうと、下の方、川沿いにあるところです。なぜなら、高速道路を下りてから来ると、このあたりが、市街地を通らないで、到達しやすいだろうと踏んだからです。それはそれで正しくて、このあたりまでは、ストレスなく運転してくることができました。

が、誤算だったのは、このKranengarageという駐車場、まだ土曜日の午前中だったにもかかわらず、満車で入れませんでした。ですので、皆さんは、初めからKranengarageをGoogleMapのナビに入れて目指すのはリスクありだと思います。Google Mapのナビって、目的地に着いてしまうと、目的地に到着しましたとか言い出して、それでも走っていると画面が勝手にくるっくるっっとなって、わけわからなくなって、焦ってしまうからです。知らない土地でもあるし、それで後ろから車でも来てたら最悪です。ですので、私は、できるだけ満車リスクが低い駐車場をナビにセットして目指すべきだと思うんです。そういう意味では、上地図でもうひとつ赤丸をつけたParking garage Juliusspitalをセットして行ってはいかがでしょうか。ここを目指して、途中で、Kranengarageが入れたら入る、みたいな感じでいかがでしょう。私は、結局この右上のParking garage Juliusspitalに停めることになりましたので、今回はこちらの評価を行っていきたいと思います。いつものアベレージ的5つの軸(一般的な人が海外で駐車場を探すときに検討するであろう5軸)での評価です。
①アプローチの容易性 ★★☆
本来、私は高速道路から一度も停まることなく、駐車場に入庫できることを理想としています。その意味では、星は減らさざるを得ません。最後、少しだけ街中を通ります。当初考えていたKranengarageあたりまでは、何も問題ありません。問題はその後、右に曲がって、通行人がまあまあ歩いてるエリアを通ってしまいます。けど、他の、もっと市街地に入り込んでしまうところよりはマシなんだと思います。入口はこんな感じで入りやすいです。

上写真のところを抜けて、敷地内に入っていくと、このような立体駐車場があります。

②移動の容易性 ★★★
街中ではありますので、主な観光スポットへは徒歩圏内です。便利は便利なところだとは思います。
③安全性 ★★★
基本的に、安全性は自己責任ですが、ここは屋内駐車場で、人の目もありそうなので、変な人がガラスを割りに来るといったことはなさそうです。病院の駐車場となっているようですので、人の往来は結構あります。
④支払い・料金 ★★☆
入庫時にバーがあって、駐車券をとって、後で精算機で精算するタイプです。この点は問題ありませんが、料金がちょっと高いかなという気はしました。この日は土曜日でしたので、下写真によると、30分0.6ユーロです。とはいえ、一日最大料金(11ユーロ)はあるので、その点は安心です。

⑤空き具合 ★☆☆
意外と混んでいました。下写真は、土曜日の12時半くらいの状態です。空いてるといえば空いてますが、それでも予想以上に混んでいました。病院に来る方も多いのでしょうか。

というか、ここに到達する前に、Kranengarageは満車でしたし(そもそも後で知ったのですが、川沿いは人が多いエリアのようです)、私、少しこのヴュルツブルクという街を少しなめていました。いつもなら、もう少し離れたところに停めて歩くなり、公共交通機関を使うなりでも全然OKなんですが、ヴュルツブルクくらいだったら、街中まで全然いけるだろうという油断が正直ありました。この駐車場も結構埋まっていました。時間帯がもっと遅くなれば、そして、ハイシーズンのときになれば、満車のリスクは十分考えられます。念のために、プランB(つまり別の候補)も頭の片隅に入れつつ、というのが、安全運転のためにはいいんじゃないかと思います。
ということで、車はこのParking garage Juliusspitalに停めて、街へ出かけてみます。
まずは、おそらくは旧市街の中心地だろうと思われるMarktplatzへ。なんか、一風変わった教会があります。色合いなのか、形なのか、全体のバランスなのか、なんか少し違和感が覚える不思議な教会です。あまり見たことないパターンです。Maria Chappelと言うそうです。

中に入ってみました。もちろん無料です。見かけの割に、中は至って普通でした。あ、それから、この教会の付け根にお土産屋さんがありました。というか、この後、街を歩き回りましたが、ここくらいでした、お土産屋さんを見かけたのは(題名にあるように駆け足だったので、もしかしたら、他にもあるのかもしれません)。

続いて、ヴュルツブルク大聖堂に来てみました。街のいろんなところの表示を見ていると、皆さん、この建物をDomと呼んでいるようです。外観は、ちょっと地味だな、という印象です。旧市街の街中にあるので、来てみましたが、もし中心地から徒歩10分だったら、わざわざ行くかどうかは微妙な感じです。天気がよくないっていうのも、地味に見える一因なのかもしれません。

続いて、マイン川のほうへ行ってみました。川の向こうにマリエンブルク要塞が見えます。下から見上げるマリエンブルク要塞はなかなか格好いいです。

それにしても、この日は天気がおかしい一日でした。上写真は曇っているのですが、しばらくすると一気に雲が晴れたり。目まぐるしい天気です。晴れ間が出たので、逆光を避けるべく、少し川沿いを歩いて、逆さマリエンブルク狙ってみました。

このヴュルツブルクという街は、どうやら川を挟んで、対岸に丘があり、その上に要塞だったり城が建っていて、その間は趣のある橋で繋がっているという、ヨーロッパではよくあるパターンの街のようです。街を歩いていて、ああ、またこのパターンが来たか、というのが第一印象です。私のアベレージ的な感想としては、このパターンは、プラハ・ブダペストあたりが先頭集団を走っていて、第二集団にザルツブルク。そして、ここヴュルツブルクは、三番手集団といった感じでしょうか。もちろん、建物の専門家の方々からすれば、きっと建立の年代が違ったり、様式が違ったりするのでしょうけど、私のようなアベレージ人間には、よくわかりません。ザルツブルクの下位互換?という印象です。そして、このパターンの攻略法は、①川を挟んで、丘の上にある要塞(または城)を撮影する(水面に写る姿を撮ったり、趣のある橋を構図に入れれたりして、アレンジを加える)、②丘の上から、教会や塔などのランドマーク的な建物を入れつつ、旧市街全体を撮影する、というのが基本的な動きになろうかと思います。まずは、初めての街に来たので、基本に忠実に、この①を行ったということです。
続いて、②を実践するために、川を渡って、丘の上を目指します。下写真が、マリエンブルク要塞側と旧市街を繋いでいる、趣のある橋です。振り返ると(下写真)、先のほうに、先ほどのDomが見えます。逆に言うと、Domを背にして、真っすぐ歩いてくれば、この橋に辿り着くということです。趣があると言えば、この橋の上で、皆さん、ワイングラス片手にワインを飲んでいました。なんか優雅な感じです。私は、車で来ていて、この後ホテルまでの運転がありますので、一切ここでは飲んでいません。

橋を渡り切って、下写真のような狭い道を入っていきます。

そして、階段を登り始めます。振り返ると、旧市街の教会や塔が見えてきます。こんな感じの階段を登っていきます。

上写真のような家々の間を抜けると、このような二股のところに出ます。二股というか、道なりは真っすぐで、左へ登る階段がある、と言ったほうが適切かもしれません。これは、正直、どちらからでも、要塞には行けます。が、おすすめとしては、ここで左の階段を上がっていったほうがいいと思います。

おすすめの理由は、この階段を登って行ったところに、私がここヴュルツブルクで一番良かったなと思える撮影スポットがあるからです。
階段を登っていくと、道なりは右へ折れていくのですが、下写真の前方のところに、少しだけ入っていくところがあり、その先がちょっとした広場になっています。

その広場は、こんな感じです(下写真)。ここから眺めるヴュルツブルク旧市街の街並みは素晴らしいです。

この広場から撮影した写真がこちらです。高さも、高すぎず、ちょうどいいと私は思います。この場所は、マリエンブルク要塞全体から見ると、まだ中腹よりちょっと下くらいです。もちろん、もっと上に行っても、撮影はできますが、もし時間があまりない方でしたら、ここまででもいいのでは、と、今となっては、思ったりもしています。ということで、個人的にはここが一番の撮影スポットとさせて頂きたいと思います。あくまで個人的な意見です。

一応、私としては、他の撮影場所を見ずして、一番を決めるということはしてはいけませんので、更に上がっていきます。下写真の石橋を渡って、進んでいきます。

こんな感じの坂道をひたすら登っていきます。あ、この下写真の二股は、アスファルトの道を進んで行っていいです(さっきみたいに左の階段にいけば、いい撮影スポットがあるわけではありません)。

マリエンブルク要塞の中までやって来ました。ミュージアムに入らなければ、特にお金を払うこともないです。またガイドツアー(有料)もあるようでしたが、特に参加することもなく、撮影場所を探し回ります。

この要塞、普通に進んでいったら、建物に囲まれた中庭のようなところに出て、それでフィニッシュです。建物に囲まれた、ということは眺望は一切なくて、そこがゴールです。オフシーズンだから、その先の庭園がクローズだったというのもあるのかもしれません。ここは、要塞の中庭に入ってしまう少し手前の広場(トイレがある広場)の、右前方の下写真に見える通路から、要塞の外に出るのが、写真的には正解です。

要塞の外側を取り巻くように、先に進んでいくことができます。その行きついた先が、下写真の場所です。ここからの街全景写真もまあまあいいと思います。

これが、その写真です。先ほどの場所と比べて、少し遠くて、高いかな、という気もしますが、そのあたりは、個人の好みもありますので、この構図を目指す方は、マリエンブルク要塞を登り切ってください。

続いて、下山して、宮殿に行ってみることにしました。レジデンツというところですね。天気が再び怪しくなってきました。宮殿は、中には入っておりません。外からだけの撮影です。なんとなく、この宮殿シリーズでいうと、パリのベルサイユ宮殿が先頭集団、ウィーンのシェーンブルン宮殿がそのすぐ次あたりを走っていて、その2つから離されてミュンヘンのレジデンツだったり、このヴュルツブルクのレジデンツだったり、という、「2強とそれ以外」の構図という印象がどうしても拭えなかったからです。

広くて入口がどこなのか少しわかりにくいのですが、入口は真ん中の扉から入るようです。
建物の両サイドに門があって、裏手に回れるようになっています。下写真は、右側の門です。

裏手に回ると、少し高いところに登れるようになっています。まさに撮影するための高台じゃないか、これはきっといい写真が撮れるはずだとワクワクしながら、早速登って行ってみます。

高台にあがって真ん中、つまり宮殿の真正面に来ました。なんと、右側の手前の木が邪魔です。これは残念です。とはいえ、左にずれた場所に移動すると、宮殿を斜めから撮ることになってしまいますし。。

ということで、木の前に出て撮影してみました。左右が切れてしまいますが、それは、上写真だって同じこと。もうこのあたりは、人それぞれの好みの問題かと思います。

ヴュルツブルクの観光は、こんなところで終了です。この後は、時系列としては逆になってしまいましたが、前回の記事に書いたシュロスホテル・シュタインブルクという古城ホテルに向かったのでした。ではまた。